木籠

kikago

住み慣れた住まいを、
なんとか安らぎのある
柔らかな場所に。

この城と、
暖かい時を
過ごしたい。

築35年の既存住宅の改修です。

昼間でも電気をつけないと暗い、部屋の空間が圧迫感があるなどの問題を抱えながらも、住み慣れた住宅をなんとか、やすらぎのある空間にリノベーションをしたいという思いからはじまった計画です。
まず、既存住宅の構造を確認したところ、築年数のわりに構造がしっかりとしていて、少しの耐震補強で計画をたてられそうであったため、あえて住み慣れた既存の構造を少し露出させて見せることによって、空間をかえつつ、安心感、なつかしい気持ちのまま新たな生活にスムーズに入っていけるように全体をルバーで新たに覆い尽くすことで、木の暖かみを得つつ、見え隠れする空間にすることによって、空間の連続性を持たせた。

また、限られた空間構成を逸脱すべく、使用されていなかった庭空間に内部から連続するようにルーバーにおおわれた半外部空間をもうけることとした。
この空間は時として、第二のリビングとしても活用できるとともに、庭への動線を誘い、隣地からのプライバシーを守るだけでなく、内部空間を柔らかく、優しく包み込んでくれるバッファーゾーンとして、既存空間の足りなかった問題を払拭することが可能となった。

まるで、木の籠に包まれて柔らかい日差し、そよ風に包まれながら、穏やかな生活を実現できる終の住処が完成した。

Works Spec

愛知県名古屋市天白区
住宅
木造2F
リノベーション
96.47㎡

Award

2020年度 ウッドデザイン賞 受賞

Aichi / 2019

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